日本語に方言があるように、英語も話される地域によってさまざまな違いがあります。
まして英語の場合は、互いに年千キロも離れた国々で話されているのですから、なおさらです。
日本の多くの学校で私たちが習う英語は、いわゆるアメリカ英語です。
普段みなさんが、テレビ、映画、音楽などで耳にする英語もアメリカのものが多いかと思います。
また、外来語の多くもアメリカ英語から借用されています。
そのため、アメリカの英語に慣れた日本人学生は、アイルランドやイギリスに留学すると、英語の違いに戸惑うかもしれません。
でも、今まで習った英語がまったく通用しないほど違うかというと、そうではありません。
英語はあくまで英語ですので、日本で一生懸命勉強したぶんは、無駄になることなく役立ちます。
それにしても、ヨーロッパでは、圧倒的にイギリス英語が主流です!
フランス、ドイツ、イタリア、スペイン… みんなイギリス英語を勉強しています。
また、オーストラリアとニュージーランドの英語もイギリスのものに近い英語です。
当然、イギリスのおとなり、アイルランドはさらにイギリスに近い英語を話しています。
では、イギリスの英語とは具体的にどのようなものでしょうか。
ハリー・ポッターの映画はご覧になったことがあるでしょうか?
あれはハリウッド映画ですが、出演者の話す英語はほぼすべてイギリス英語です。
あとは、BBCニュース などを見るとイギリス英語の雰囲気がわかるでしょう。
音は聞いて慣れるしかありませんが、
手っ取り早くアメリカ英語とイギリス(アイルランド)英語の違いをつかむために、各英語で使用される単語の違いをいくつかご紹介します。
単語 |
アメリカ英語 |
イギリス英語 |
市街中心地 |
downtown |
city centre |
店 |
store |
shop |
映画館 |
movie theater |
cinema |
映画 |
movie |
film |
エレベーター |
elevator |
lift |
郵便番号 |
zip code |
post code |
携帯電話 |
cell/cellular phone |
mobile phone |
ズボン |
pants* |
trousers |
セーター |
sweater |
jumper** |
秋 |
fall |
autumn |
ゴミ |
trash/garbage |
rubbish |
ゴミ箱 |
trash can |
dustbin/bin |
ガソリン |
gasoline |
petrol |
サッカー |
soccer |
football |
なす |
eggplant |
aubergine |
クッキー |
cookie |
biscuit |
フライドポテト |
french fries |
chips |
ポテトチップス |
potato chips |
crisps |
文末のピリオド |
period |
full stop |
* "pants" はイギリスでは下着の意味になるので注意しましょう。
** 日本のいわゆる「ジャンパー(上着)」は英語では "jacket" です。
上記の中でお気づきかもしれませんが、米英で異なるスペリングをするパターンもあります。
アメリカ英語 |
イギリス英語 |
center |
centre |
traveling |
travelling |
color |
colour |
recognize |
recognise |
...などなど
どちらが正しいというものではありません。
イギリスでアメリカ英語を話しても、基本的にはわかってもらえます。
ただ、あらかじめ単語などの簡単な違いを知っていると、誤解もなくて便利です。
また、渡航してから、現地でさまざまな英語の違いを発見するのもおもしろいかもしれませんね。